トレーニング デイ

公開時に見逃したので借りる。気付けば2001年公開だから既に8年も前の作品になってしまったのか。
ロス市警の麻薬捜査官と、その下に付く事になった新人刑事の1日の物語・・・なのだが、いわゆるバディムービーとは異なり、主演となるデンゼル・ワシントン演じるベテラン刑事アロンゾの悪さと、イーサン・ホーク演じる新人刑事の正義感がぶつかりあって、結末に辿り着く映画であり、その構図は面白い。何より、デンゼルの力強い演技には圧倒されるもので。「羊でなく狼になれ・・・」という想いはあるけど、そのやっている事は権力をかざした横暴な暴力そのもの。
舞台となるロスの光景というと、マイケル・マンが「ヒート」等で描く硬質な空間が思い浮かべられるけど、こちらで描かれるロスは黒人っを中心としたストリートギャングの根城の淀んだ雰囲気など、また違う危険な匂いを醸し出していた。
悪の意志が淀む様に暗いトーンの映画であり、ハッピーエンドとは縁の無い映画だけに、劇場でしっかり観たかった映画だったかと。
トレーニング デイ 特別版 [DVD]