ラッシュライフ

ゴールデンスランバー」の伊坂幸太郎原作で、未見の作品としてレンタル。原作も未読。
制作が東京芸術大学の映像研究科生という変わった成り立ちで。いくつかの物語が絡み合うもので、それぞれの一篇を別々な監督以下のスタッフが撮る・・・という手法が取られている様で。
そのせいか、映像の質感等がパート毎に異なり、他の伊坂作品の映画の様なラストで集結する様な引力に欠けている気はした。それぞれがシーンで繋がって、更に細かい要素での連携も見せてはいたのだけども。まぁ、ラストシーンを見ても、それが原作からの流れだったのかもしれないが。
そんな実験的な要素を持つ映画でも、出演者は豪華ではないけど、いい俳優ばかり揃えたなぁ、と。堺雅人の飄々とした雰囲気はいうまでも無いけど、板尾創路の力の抜けた演技には共感できるものも。そして、この映画の中の名優は冒頭からラストまでポイントとなる犬。板尾演じる豊田について行く姿がなんとも可愛い。
122分という上映時間なのだが、もう少し芸術的なカットを抑えて尺を短くしても良かった気はするけども。
ラッシュライフ [DVD]