仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ

テアトル7、評価★★☆
仮面ライダーW」の劇場版ストーリー。テレビとの、それなりのリンクもあって、最終決戦前のエピソードという位置付けにできるもので。特に、フィリップの母親に関するくだりが解決していない時の事件と考えると、母子の物語という展開も強く面白い。
そして、「NEVER」と「T2ガイアメモリ」という要素を持ってきてどうなるのかと思ったら、映画的に効果的かつコンパクトにまとめており、思った以上にいい設定であった。
そんな内容でも映画らしく、いつも以上のバイクシーン、流れる様なフォームチェンジのバトル、照井と亜樹子の関係の描き方、そしてNEVER女性隊員の色気ある足技のアクション・・・と実にいい。


・・・がそこまで盛り上げておきながら「仮面ライダーオーズ」が出てきた瞬間に、これは"映画"である事を捨てて単なるアトラクションに堕ちてしまってるのはどうも・・・。全て制作者のせいなんだろうけど。ここまで、イベント性しか考えてないと、逆に3Dで見てもいい様な気がしてきた。<以下核心メモ>
「NEVER」の正体は、死人を再生した兵士というアイデアは面白い。それ故の強さもあり、逆にマキシマムドライブの攻撃を受けた時の崩壊というはかなさも醸し出してるわけで。
そして、「なんで、ジョーカーはロストドライバーなの?」という疑問も、エターナルの能力で従来のメモリが使えないから・・・という設定はいい。その事で、園咲家の動きを物語として封じるという役目も果たしたのだから。まぁ、T2のジョーカーメモリが降ってきたのはいいとして、ロストドライバーのくだりはやりすぎだけどねww
ラストバトルで、サイクロンジョーカーエクストリームからサイクロンジョーカーGXに変身するのだが、これが風都の人たちの仮面ライダーへの想いが出現させたフォームだというのは好きだ。街に愛されたヒーローという事で、「スパイダーマン2」と重なって見えた事もあって。