ティアーズ・オブ・ザ・サン

見直す為にレンタル。BDでの視聴。劇場で見たのみか。
ナイジェリア国内での紛争の為に在留外国人を逃すミッションの中で、アメリカ国籍の女医を助け出すという導入で、その女医だけでなく現地の患者も伴っての逃亡となり・・・というもの。
物語の展開として、実は現地の大統領の息子もいて追われるという展開となるのだが、もう少し追う側のリーダーは個性を殺しても良かったんじゃないかというインパクトの悪役。かと言って絶対的な力を見せ付けるわけでもないので実に半端。もっとも、そのリーダーがどうのよりも、ゲリラによる村への襲撃や虐殺というものをしっかり描くことで、誰がという訳ではなくその体制こそが悪いと見せてるのだけどね。
米軍のリーダーを演じたのはブルース・ウィリス。「今までいい事をしてこなかった」と自ら語る様な軍人であったのだけど、虐殺を目にし一度は騙して捨てた患者達を助けるという、この件で人間らしさを取り戻した男。こういう強さの中に弱さを見せる男というのにはブルース・ウィリスはよく似合い説得力がある。
ヒロインのモニカ・ベルッチは当時先に見た「マレーナ」で色気を表に出した演技で、今作でどうかと思った中でもしっかりと芯の強い女医を演じて素敵だと思ったけど、今回の印象も同じ。
メッセージもドラマも明確で丁寧に作っているんだけど、絶対的な面白さには欠けるというか。戦闘シーンも堅実なんだけど、戦争映画として見ると物足りないかも、と思ったりも。
ティアーズ・オブ・ザ・サン [Blu-ray]