アイアンマン3

テアトル8、評価★★★☆
アイアンマンの3本目。勿論、先の2本との繋がりがあるけど、それよりも「アベンジャーズ」からの引用が強い様な。
トニー・スタークの語りから始まり、1作目よりも前の1999年の大晦日を振り返るところから始まる物語。ここで登場するキャラクターと共に、遺伝子操作の技術が物語の要素となっていくもので。
そこに、マンダリンによるテロへの対抗と、トニー自身のアベンジャーズ事件での後遺症が絡むというもの。トニー自身を描くと共に、ポッツとの関係を描くという意味ではシリーズとしての面白さはある。ただ、マンダリンがあまりにも予想外で拍子抜けしてしまったというか。
クライマックスは、予告にもあったアイアンマン軍団の登場となるのだけど、どういう演出かと思ったら序盤からのマーク42の装着過程を考えると納得の展開。ただ、もう少し換装シーンがあってもよかったかなぁー、とは思うわけで。
スーツを着たアイアンマンの物語から、更にトニー・スタークの物語になっていたんだな、という感じのものに仕上がっていた。<以下核心メモ>
最強レベルの敵として知られ、名優ベン・キングスレーが演じたマンダリンだけど、その正体はAIMのリーダーであるアルドリッチ・キリアンの手駒という衝撃というより気が抜けた展開・・・。キリアンは副大統領と通じ、大統領を消そうとするのだけど、冒頭に出てきたエクストリミスによる力で協力なヴィランとして立ち塞がるもので。キリアンを演じたのはガイ・ピアース。13年前の冴えない姿から、現代の颯爽とした姿まで演じる実力は今回も健在。
そのエクストリミスがポッツにも入れられ、彼女の危機となるのだけど、その力もあって強大な力を持つキリアンに止めを刺すというのは、この映画がトニーとポッツの関係を深くする物語として良かったと思える。
今回登場したマーク42は遠隔操作が出来るものであったけど、予告であったポッツがスーツを着ているカットは、家が吹き飛ばされた時にトニーがポッツを守るために遠隔操作で着せたもの。他に、ポッツと無人のスーツに話をさせたり、大統領機からの救出に活躍したりと、思わぬところで無人状態でのスーツが活躍していた。それがあったからこそ、ラストでのアイアンマン軍団が納得できるものになるわけで。
そんな戦いの後、ポッツの治療がエピローグとなるのか・・・と思ったら、いきなりトニーの胸の破片の除去という事にw日本での「さらばアイアンマン」という煽りも伊達じゃなかったのか・・・と。それで不要になった胸に埋め込まれたアークリアクターを海に捨てるシーンで終わるのだが、スーツを着たトニーがアイアンマンという事から、トニー自身がアイアンマン・・・という着地点となったのか。全て動かしたアイアンマンスーツも破壊したから、「アベンジャーズ2」でどんな登場をするのか・・・トニーの延命以外に、スーツそれぞれにリアクターがあった筈だから、スーツさえ作ればいいのだけど・・・。捨てるシーン、壊された家から不器用アームだけ回収していたのには、悪態を付きながらも長く使っていたトニーを思ってニヤリとした。
アベンジャーズ」と言えば、エンドロール後に出てきたのはブルース・バナー。語り口調で始まり、同様に終わると思ったら、観客ではなくバナーに語っていたものだったのか・・・と最後にまたニヤリ。