Z GUNDAMⅡ 〜 恋人たち

冒頭のハロが跳ねるサンライズマークから、三枝成彰の音楽で高まる作りで「逆襲のシャア」を彷彿としたり。前作以上に、TV時の音楽も新録の音楽も効果的だったけど。で、アクシズ登場時はもちろん、あの独特な音楽で。
前作よりも、唐突な感じは無く細かいエピソードが転々とするので思ったよりは素直に見られた。って、いうか思った以上にまとまっていて面白い。冒頭のアッシマーギャプランとの戦闘では、またまた富野マジックを観た!!ってところか。もちろん、3部作の中間なので終わり方はブツ切りな感じは否めないが、クワトロがクワトロでいられる境だからいいのかねぇ。
でも、やっぱり尺が短けぇ。あまりにもテンポが良すぎて、留まる間が無いというか。実に映画的なリズムではあるんだけどね…。<以下核心メモ>
「カツの出撃」のくだりや、月面での物語展開をきれいに整理したおかげで、かなりまとまった物語になったのでは。ただ、香港での物語が、不要な部分を捨て去って本論だけに絞ったのは分かるのだが、フォウとのエピソードが後半の含みとして持たせるには弱かったような。声優によるキャライメージのずれや、宇宙に戻ってからのトーレス達とのやりとりが無かった事もあるのかもしれないのか。(物語の展開上は邪魔になるんだろうけど)サイコガンダムでの会話シーンは新作画になっていたけど、それはセリフのやりとりの違いだろうかと。逆に、香港でのデートでは旧作の北爪作画が使われていたな。それにしても、あんなに見事に吹き飛んでいくフォウを描いて大丈夫だったんだろうか?一瞬キリマンジャロはカットか!?とも思ったり。
セリフの変更具合はまぁまぁか。富野らしい細かいセリフの排除は仕方無かったとしても、ベルトーチカの「女の愛撫で〜」は残して欲しかったな。逆にクワトロの細かいセリフが増えていて面白かった。また、ヘンケン艦長が更にいい感じに。男達のいる部屋って、今までに無かった雰囲気だなぁ。
変更された声優は、フォウは脆さは弱いがまぁまぁ、サラは許容範囲、マウアーが違和感ありすぎ、ベン・ウッダーも違和感ありすぎ、というところか。