ニューワールド

テアトル8,評価★★★★
気づけば「ポカホンタス」だったのね。*1
先の「シン・レッドライン」の演出が好きであれば、かなり気に入るかと。人間ドラマの合間にそれを覆いつくすような自然の描きこみが入ったり、キャラのモノローグにて状況の展開が行われるあたりに、その主な演出手法が見られるかと。ただ、主に視点を持つキャラが3人だけなので、前作のような複雑さは無いし。
よく知らないで、ふらりと入ってしまっても、人間本来のたくましさと優しさに触れられるから、素直に感動し楽しめる映画ではないかと。<以下核心メモ>
前半の開拓前のアメリカでの物語と、終盤にかけてのイギリスでの描き方が実に対照的。そこに、変わりゆくポカホンタスと、それぞれで関わりを持つ男性の違いも面白い。もちろん、それぞれを演じたコリン・ファレルクリスチャン・ベールの質の違いもあるのだが、どちらも陰を持ちながら全く異なる質のものを出していたと感じられる。
最後まで、スミスに想いをはせながらも、今の夫と子供を思う心を持つポカホンタス。そして、最後にはイギリスからの帰路に死んでしまうという人生を送るわけだが、実にたくましい女性の物語であったと思う。

*1:もちろんDのは見てないよ