V フォー・ヴェンデッタ

テアトル3,評価★★★☆
予告などで、坊主にされるナタリー・ポートマンが前面に出ていたが、実はそれより前の幼児ルックのほうが衝撃度大きすぎ。
いわゆる、暗い近未来モノにはいるのだが、いまひとつ権力者の横暴が外出禁止令と報道管制だけというのは、おとなしいかなぁ。
少なくとも、11月5日の持つ意味と、イギリスでは打ち上げ花火ができない、という2点だけでも見る前に押さえておかないと、枕詞の意味が判らず楽しめないかと。<以下核心メモ>
抑圧された近未来での開放に至る物語…なのだが、映画の中の時間が1年もあり、それが良くわからない形で経過してしまうのが納得いかないところかと。もちろん、象徴的な11月5日に物語を進めるのは判るのだが、いまひとつ流れに乗れなかったのも事実。
象徴的なナタリー・ポートマンの坊主姿も、Vの説得工作の為の茶番劇の結果というのも変な感じ。もちろん、そこにはウィルスや、V自身の誕生に関わる研究の物語に繋がるのは判るのだが、やはり見終わってからも釈然としないものが。
この映画の見所はやはり、仮面の姿だけで演じきったヒューゴ・ウィービングの怪演と、様々な状況を演じきったナタリー・ポートマンかな?実際、自分の星ひとつ分は彼女の演技についてだし。あと、フィンチ刑事が物語の展開役として重要な役割をしていたが、スティーブン・レイの演技が光っていたな。
最後の議事堂爆破は、ミニチュア感が出すぎてるけど、なかなか気持ちのいい映像だったかと。