魔法にかけられて

テアトル8、評価★★★★
ディズニーのセルフパロディ…って思ったけど、作品としては監督の力量によるところが大きかったかと。
で、素直に面白い。笑いあり、感動ありと映画らしい映画でディズニー嫌いの自分*1でも十分素直に楽しめた。
冒頭のアニメから、現代のニューヨークでの実写の描き分けが素晴らしい。おとぎ話の世界と、現代のわれわれの世界、そのギャップからくるおかしさや、悲しさをふまえて、最後にはやはりプリンセスらしいハッピーエンドが待ってる…これぞ大団円、って感じ。
誰でも素直に楽しめるし、カップルや親子で観るにしてもいい映画だと思える。まぁ、ゴキブリとかネズミがわさわさ出てくるけど…。
それにしても、ジェームズ・マースデンは王子を楽しんで演じてるなぁ…。<以下核心メモ>
ディズニーお得意の「プリンセスもの」を茶化しただけかと思ったけど、最後はプリンセスと弁護士が「真実の愛のキス」で結ばれてハッピーエンド、という実は王道の展開という流れは、素直にやられたと思う。判っている結末なんだけど、それまでの小ネタの応酬に、その流れがどうなるんだろうかと思ってると、毒リンゴで見事に繋がるわけで。
更に、その弁護士の婚約者と王子が、衝撃的に結ばれて、おとぎの国で結婚式をあげるのだが、この演出がまたテンポよく気持ちいい!
おとぎの世界と、現代の違いの演出で見事だと思ったのが、リスのピップがしゃべれない事。それでも、動きはアニメのまんま。リアルなリスなのにね。
最後の女王がドラゴンに変わったのはやりすぎかとも思ったけど、王子様とお姫様の逆転の構図という面白さもあったのでいいかな、とも。

*1:ディズニーランドとかの潔癖な夢をウリとする商売が嫌いなわけで、ウォルト・ディズニー氏の仕事には敬意は持っているよ