「ザ・マジックアワー」の関連作として、佐藤浩市と西田敏行の共演作で以前から見ようと思っていたのをレンタル。
映画館で見たのだが、公開年が1988年と思ったよりも最近の作品だったんだなぁ、と。
物語は、敦煌の敦煌莫高窟から発掘された、いわゆる敦煌文書の由来について井上靖が小説として著したものを、映画化したもので。
中国での物語を日本人が、日本語で演じるという、違和感は殆ど無い。*1日本の役者をフォローする人民軍の群れが映画内の戦闘を描くのに、実に効果的となっている。
大作らしいシーンの作り方は、当時の日本映画らしい画面でありながらも、映画の力を感じる。
ただ、佐藤浩市演ずる趙行徳という主役が終盤までは流されるままのキャラなので、見返すと物語の牽引役としては弱い気がした。
冒頭の三田佳子や、中盤で消える中川安奈、そして西田敏行演じる朱王礼と渡瀬恒彦演じる李元昊と周りが強すぎるからか、と思える。もちろん、佐藤浩市の演技が悪い訳ではないだけど。
それにしても、西田敏行はカッコ良かった。砂漠の中で戦ってきた歴戦の猛者を、見事に演じていたかと。*2