ヱヴァンゲリオヲン新劇場版:破

フォーラム2、評価★★★★☆
新しいシリーズの2本目となる"破"が公開。
冒頭からのアクション2連発でやられた感じになるが、それ以降もテンポのいい展開と予想外の展開に引き込まれるばかりで。もちろん、予想外と言っても、エヴァの要素はふんだんに組み込まれているのでどこから見てもエヴァなのが凄い。"破"というより「リビルド」と言った感触であった。
ただ、その再構成の雰囲気が、旧作を見ているとその違いを追いがちになるので、何も考えずに新しい作品として受け入れたほうが素直に楽しめるかもしれない。
今回から、メインキャラにマリを沿えてきたわけだが、その事でアスカの立ち位置も変わる事でのシンジやレイとの関係が楽しい。そこに混ざる形のミサトや加持のタイミングが絶妙で。こういうまとめ方はテレビを経て数年経った事での見直しの効果といったところだろうか。
まぁ、確実にテレビ以上にレイとアスカが可愛いのよ。作画だけでなく演出も。今回は予想外の女の子らしい争いもあるし。
ともかく、次に待ってる仰天展開が待ちきれなくなる勢いの作品であった。<以下核心メモ>
加持の菜園のくだりがあったので、どこまでやるのかと思えば初号機の停止→再起動のエピソードまで。
それがオリジナルの様な使途を食う暴走というわけでなく、新たなステップへ昇りサードインパクト・・・というところまでいく怒涛の展開に驚くばかりで。そこに、中盤にチラリチラリと出てきたカヲルが次作への橋渡しともなる登場となるのだから、次への期待が否応にでも高まるもので。
そして、そこでシンジは自ら犠牲となったレイを助けようという意志で行動するのだが、それまでのアスカやレイやトウジらとの関わりもあるけど、「序」からの流れを考えるとシンジというキャラクターが変わっていて面白い。
今回、カヲルは月から6号機に乗ってくるわけだが、その月面にゲンドウらが出向くという展開は上手いと思うわけで。その視線から変わりきった地球の姿も描くという役割もあり、その地球の姿があるからこそ、見学シーンの加持の話や菜園が重みを増すわけで。
あと、今回作り直す事で、携帯電話やゲーム機のアップデートがあったのも興味深い。その中でオリジナルにもあったシンジのDAT(?)が古く見えたわけだが、元はゲンドウのもので使い続けている・・・というのが親子の構図のポイントとしても効いてるのでは、と。