「ガンダムの作りかた」

今日は日曜でも仕事。つらつらと仕事はするが、テンションも体調もいまひとつで、定時で帰る。
帰りがけ・・・というか、会社の近くの佐川で荷物を受け取るのは忘れない。
そして、夜に大河を見てる。いよいよ越後を離れて会津の話・・・と思ったら、来週はそれどころじゃない展開か・・・。


ひとまず、受け取ってきた荷物はamazonに注文していた「HOW TO BUILD GUNDAM」の復刻版。
HOW TO BUILD GUNDAM &2復刻版
1と2をパッケージとしてリリースした復刻版という事であったけど、読者ページはおろか広告まで再現するとは・・・。まぁ、時代を象徴するものとしては面白いかも。ツクダのボードゲームやメタルフィギュアとかレベルカラーとか懐かしすぎる。*1
今回の復刻にあたっては、流石に原版は無かったのだろうか、ページのズレや裁ちきり位置で文字が切れていたりとあったけど、図版は思っていた以上にキレイで、十分に鑑賞に堪えうるもので。
但し、今回の様な化粧ケース付きで、尚且つ帯に「ホビージャパン40周年」と「ガンダム30周年」のロゴを入れているのに、解説書としての3冊目を入れなかったのは残念だ。自分みたいな人間はともかく、一般の人がこの本を手に取った取った時に、この本の立ち位置が判らないのでは・・・という感じがしてならない。モノクロで少ないページでもいいから、当時の編集者*2や、今では大御所となった方々のコメントでもあれば、この本が資料として生きるのに・・・、と残念で仕方が無い。
そもそも、この時期に出したとしても「テクニック」を求めるには時代が違いすぎるから、その「パッション」を求める為の本なのに、その辺りのフォローがまったく為されていない「ガンダムの記念だから出しただけ」という形になったのは残念。どうせなら、大日本絵画から出したほうが面白くなったんじゃないの?数ヶ月前のモデグラのコラムで、あさのまさひこがこの本の復刻に関して「ガンダムブームという中での"点"」という表現*3をしていた様に、この本だけ当時のガンプラガンダムのブームを語ることが出来ないのにね。


2009年の状況はともかくとして、本の内容について。
当時小学生低学年で、300円のガンプラを買うのにも苦労していた自分がこの本を見ていたのは、剣道で一緒だった中学生の人がが持っていたから・・・というわけだったけど、思ったよりも工作の図版は覚えていたか。ザクのジオラマのベース製作法とか、ド・ダイYSの窓をヒートプレスで製作するとか、滅茶苦茶影響を受けてそれらしい事をやった*4のは、確かに覚えてる。
が、それに反して以降のモデラー達に影響を与え続けた小田雅弘のジオングとか06Rとかは全然覚えていないわけで・・・。いや、このジオングは工作が素晴らしいのは当然だけど、その形を作る為の思考というのが面白い。こういう発想が後にインパクトを残し、速水仁司に「大人が子供のもので遊んでいいんだ」と言わしめた*5んだろうなぁ、と実感。
あと、2の後にモデラー対談の記事があるのだが、実に面白い。「1/435の消しゴムガンダムッ!!」「書き文字しないと手抜き」「塗りのアラを汚しでごまかす」等々の時代を感じさせる言葉と共に、「みなさん、10年後も、ガンダム作ってますか!?」「10年後。再販されてるかも知れませんよ、ガンダム!!」「2001年8月の夏の特大号あたりで、"復活!!ガンダムプラ全集"ってのでも組みますか!?」という現在が想像できない言葉もあるわけで。
それにしても、当時は電飾や、ふんだんにリリースされたサイズ違いを使ってのジオラマ等々、突き詰めた改造やマーキングだけではなくて、色々な提案をしていたのね。1/144のミデアなんてよく作ったもんだ。*6


今回の本は、ボックスパッケージでシュリンクがかかった状態で店頭に置いてあるハズなので、もし20代前半の人で買ったはいいが「古いのばかりで面白く無い」と感じたら、迷わず古本屋に売ってプラモを一つ買っていいもんだと思う。この本の構成では、回顧主義でしかなく、そう思われても仕方が無いかも。
もし、そうではなく初代ガンダムガンプラを知りたい・・・と思って、尚且つこの文を読んじゃった人の為に、自分的な関連図書を羅列。

GUNDAM CENTURY RENEWAL VERSION―宇宙翔ける戦士達

GUNDAM CENTURY RENEWAL VERSION―宇宙翔ける戦士達

ファースト以降の基礎を作ってしまった本。まぁ、自分も大学に入るまで存在を知らず、復刻版で初めて読んだのだが。ガンダムセンチュリーが知らなかった自分が、最も拠り所としていたラポート*7が出していた大事典シリーズの1冊。まぁ、ラポートが無くなっちゃたから入手は難しいだろうけど・・・。
ガンプラ開発真話

ガンプラ開発真話

キット化への道から、あの異常なブームを、人を中心に記した話で、ガンプラの成り立ちが判るもので面白い。センチュリー+HTBGの流れから生まれてしまったMSVをまとめた本。ザクとジオンと連邦で3冊あり。ブーム末期の本なので、今でも殆ど違和感無く読める本では、と。これも復刻版が近年出たんだけどねぇ〜。


まぁなんだ、ここまで書いてきて何だが、ガンプラとかガンダムって続き過ぎだよね。嵌る前に、きっぱり抜けるのが人として最も正しいんじゃないかと思える今日この頃。
・・・しかし、カワチでガンダムのDVDが売ってる時代だからなぁ・・・。

*1:と、言ってもツクダの商品は買わなかったケド

*2:もっとも、分裂とかを経ているのでそんな気分でも無いのかもしれないが・・・

*3:手元に本が無いので正確では無いが、そんな感じの表現

*4:と、言っても形になったわけでないのが当時の小学生モデリングww

*5:ホビージャパン別冊の「パトレイバー 3D SHOW」の後書きで、HTBGについて言及

*6:1/144ガンペリーも当時興奮したけど、今じゃキットが出てるしな・・・ww

*7:自分のラポート贔屓はそのうちに・・・w