タイタンの戦い

テアトル2、評価★★★
同名作品のリメイク。なのだが、前作はもとより、ギリシア神話すらもモチーフとして扱っている様な感じなので、同じ作品を期待するとガッカリするハズ。
どちらかというと、21世紀版のアクションムービーといった感じ。神話性を保ってハリーハウゼンの魅力的な特撮で描かれた前作と比して、CGや手持ちカメラを駆使しつつ神では無く人間として戦おうとするペルセウスを描く物語という感じか。人間臭さ・・・という意味では丸刈りサム・ワーシントンの主演と言うのも納得できるもの。
あまりにも前作との差が気になる感じだけど、メデューサ等のクリーチャーの表現も素晴らしく、アクション映画としての楽しさは十分。キャラの描きこみが薄いけど、ルイ・ルテリエ描くテンポの良さも相俟って楽しめたか。<以下核心メモ>
冒頭でゼウスとハデスの諍いから語られるんだ・・・と観ていたら、それが終盤まで引っ張るネタに。クラーケンやカリボスがハデスの僕というのも違和感が無くはないが。そもそも、カリボスが前アルゴス王というのも物語を端寄った感じだし。
で、最大の問題と言うか変更点が、ペルセウスアンドロメダが恋仲でない事か。これで物語のヒロイック性が低くなってつまらないものに・・・と思ったら、旅を共にするイオとのロマンスがあったのね・・・というオチに。
物語の展開上、神々の気まぐれが描かれるのが殆ど無いのだが、リーアム・ニーソン演じるゼウスがいくつか見せる人間らしい神の姿はいいかも。
そういえば、黒いペガサスというのは意外性があって良かったな。