ソルト

フォーラム4、評価★★★★
アンジェリーナ・ジョリー主演のスパイもの。ロシア・・・というよりソ連アメリカの間を描くという、懐かしい設定でありながらも新しい物語。何せ、核戦争の脅威まで含むのだから、冷戦構造を改めて描いた感じで。
元々の脚本で主役は男性であったものを、アンジーが加わる事で女性に置き換えたという事だが、その効果は大きい。心の動きを含めての演技は勿論だけど、どちらの側か判らないミステリアスさが増し、状況で変わっていく髪型を含めてのスタイルが魅力的。
根底にはスパイ戦を想起させる現実世界の恐ろしさもあるけど、「リベリオン」のカート・ウィマーが脚本を書いている為か、テンポも良く面白かった。銃器の見所も多いし。<以下核心メモ>
ソルトはソビエトの育てたスパイであったのだが、初めのケースとなるロシア大統領暗殺に至るきっかけを作ったのが、実は同僚のテッドであるというのは意外性があり面白い。スパイ戦の「誰が敵か?」という緊張感を持たせる意味でも。
最後にはテッドが中東に核を撃ち込み・・・というのをソルトが止めるのだが、2人の決着が付かずに外部の介入が入るのが、単なるスパイアクションではないところか。まぁ、その直後にソルトが手錠の鎖でテッドを締め殺すんだけどね。
そして、世界の危機を救ったソルトの事実を知るのはCIAのピーポディのみ・・・となり、蜂起の時を待つ潜入スパイ達を倒す為に逃亡者になるというラスト。これはソルトの活躍が・・・というより続編を期待してしまうのだが。