劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-

ワーナーマイカル2、評価★★★
テレビで描かれた物語の、後日談となる映画。そんなわけで、今までの登場人物を生きてた人は勿論、死んだ人も無理矢理出して、散漫な感じがあったのは否めない。そして、本編を見てない人向けの演出として、劇中劇で本編の概要を示したりと、なかなか苦労の跡が見える構成。
そして、主人公たる刹那・F・セイエイが物語を引っ張る内容ではないので、事象は進むけども感情移入の先が判らず戸惑ったりとか。
それでも、冒頭から"対話"という明確なテーマが持たれているので、物語としての牽引力が無いわけではないのだけど。まぁ、どちらかというと回答は観客に委ねるもの・・・という事もあるし。
話はさておき、後半の総力戦の密度はさすが。劇場向けに作った価値は、この辺に発揮されてる感じか。更に、主人公機たる00クアンタの出撃シークエンスあたりの演出の引き締まりはなかなか。
そういう意味では、映画館で観る・・・というのには相応しい映画かもしれない。川井憲次の音楽も印象的で良かったし。<以下核心メモ>
今回の敵は宇宙人・・・というよりは宇宙生物。これらとの"対話"が着地点であり、その為に刹那とクアンタが存在するという展開は便利だけども悪くない。
まぁ、その"対話"というものが明確に描かれずに、抽象的に描かれるのだけども、その形として現れるのが、刹那のイメージした花というのがなんとも・・・。さすがに、あれだけ大きい"花の形した物体"が宇宙に浮いているのはギャグだよww
この映画を「ガンダム00」の区切りとするためかエンドロール後に、事の始まりである「E・A・レイとイオリアの会話」と、物語の締めくくりとなる「年老いて盲目となったマリナ姫と、宇宙生物と融合した刹那の、遅く訪れた再会」というシーンで終わるのだが、全体を見通す為のシーンとしては嫌いではない。