Vフォー・ヴェンデッタ

見直す為にレンタル。BDで視聴。劇場で1度観たきりか。
規制のある近未来の物語であるけど、ロンドンが舞台であり、戦争によってアメリカがその植民地になっているという状況は面白い。物語の下敷きにガイ・フォークスによる火薬陰謀事件という要素があるので、ロンドンが舞台であるのは必然なわけで。映像特典にあった、ガイ・フォークスの事件の解説は面白かった。
物語は、ガイ・フォークスの仮面を被ったテロリストのV、Vに助けられ関わる事になるイヴィー、独裁者の元で動きながらも真実に迫ろうとするエリック警部、という3人を軸に進むのだけども、誰が物語の全体を引っ張っているのか明確でない様に感じられる為、無駄に尺が長い映画に思われる。事の発端からVの復讐という軸はあるのだけど、寄り道している事で散漫な感じというか。
クライマックスの議事堂爆破のシーンは派手でいい。劇場で観た時には、ミニチュア感が目立ってる気がしたけど、見直してみると意外にそんな雰囲気は弱かったな。むしろ、ガイ・フォークスのマスクを被って集まった市民の群れの異様さが印象に残った。その異様さこそが、この映画の着地点なのだから、それはそれでいいのか。
公開当時から、イヴィーを演じたナタリー・ポートマンが髪をバリカンで刈られて坊主になるシーンがクローズアップされていたけど、見直してもその前に出てくるロリータ風ファッションの方がインパクトが大きいよな。坊主になったシーンは、緊張感を持たせながらも、Vの芝居の中で納まっているというのも変であったし。そういえば、坊主になってからラストまで数ヶ月あったのに、坊主のままであった事についての理由が明確でなかった様な…。
Vフォー・ヴェンデッタ [Blu-ray]