ダイ・ハード/ラスト・デイ

テアトル1、評価★★★
ダイ・ハード」のシリーズ5作目。原題は"A GOOD DAY TO DIE HARD"で、邦題は結構無理矢理な感じ。
4作目では娘が登場したけど、今回は息子が登場するエピソード。舞台がモスクワで、息子のジャックはCIAという。その息子がロシアで逮捕されたという話を聞き、訪れたジョン・マクレーンがジャックの任務中にバッタリ会って・・・という感じで物語りは進む。
ただ、会った後のカーチェイスから、ホテルでのシークエンス等、アクションが無秩序に流れていく展開でストーリーを理解するというか、ドタバタを追いかけるだけの映画になっている感じは強かった。疎遠であった父と息子の繋がりを描くシーンも、陰謀の展開を描くシーンもあるのだけど、流れの勢いに全て持っていかれた感は否めない。
確かにジョン・マクレーンの親子はこんな感じで、「ダイ・ハード」としての記号は盛り込んでいるけども、消化不良の感じは残ったか。でも、中盤からクライマックスにかけての、ヘリの贅沢な使い方はアクション大作のシリーズらしい贅沢さで良かったな。ロシアが舞台という事で、普段と違う銃器が満載であった事もポイントか。<以下核心メモ>
冒頭のシーンから、ジャックが守っていたコマロフと対立するチャガリンが悪であり、その手先であるアリクが敵として登場。そして、コマロフが娘のイリーナと落ち合った・・・と思ったら、その娘がアリクと結託している事とが。
捕まったコマロフを追ってチェルノブイリに向かうのだが、そこにはコマロフが隠し持っていたとしてチャガリンやCIAが追いかけていたファイルは存在せずに、以前にコマロフとチャガリンが協力していた時に隠していたウランが保管されていたという。そのウランを運び出して金にしよう・・・というホントの黒幕はコマロフであり、イリーナはその手先として暗躍していた・・・という展開。
これだけを書き出すと、細かな展開でサスペンス色が強いと思われるのだが、そこまでの展開もウラン貯蔵庫あたりでの戦闘も含め、マクレーン親子の流れに引っ張られているといった雰囲気で、細かい展開も味付け程度しか無いという。
そして、チェルノブイリに保管されていたという事で放射線量が高いのだが、その放射線量を薬品を散布しただけで防護服がいらない程度までに下げる事ができるというのは、映画にしても間抜けすぎる仕掛け。
ラストではまたもやビルの屋上からヘリの爆破から逃げる為にプールに飛び降りるのだが、ジャックが姿が見えない父を探す為に、最初はジョンと呼んでいたのを、最後には親父と呼ぶのはいいシーンだった。まぁ、そう呼ばれてから返事するジョンは、待っていたのだろうけどw