劇場版 仮面ライダーウィザード IN MAGIC LAND

テアトル3、評価★★★
仮面ライダーウィザード」の劇場版。良くも悪くもテレビ版のテンションのまま映画に拡大したというか。
パラレルワールド的な物語で、誰もが魔法を使えてライダーに変身できるという世界での物語。異世界なのだけど、レギュラーキャラクターも存在し同等の存在であるのだが、それらが目立ちすぎたせいで展開のキーとなる少年のシイナの描き方に唐突な感もあった、と思えたり。後、テレビでも妙に浮いてる小ネタの数々が更に気になるのはなんとも。
ただ、後半に向けての仕掛けの使い方は悪くない。もう少し丁寧に描ければ…と残念に思わなくもないけど。CMではネタ的に使われてた普通の人の変身は想像以上に多くのライダーが出てきた事でも驚きがあったし。まぁ、ライダーのデザインがテレビで既に出ているものと同等という事で、逆にテレビ版のほうが展開の割には安っぽく見えてしまうのだが…。
そういえば、今回は久しぶりにバイクでのアクションが面白いあったのは収穫。それが変身前で、変身後はすぐにCGメインになってしまったという残念さはあったけど。
ウィザードらしい物語ではあったけど、どうも観てる途中からモヤモヤした気分になったのは実に残念。
しかし、コヨミ役の奥仲麻琴は映画を通して疲れた顔をしていなかったか?それがずっと気になって。<以下核心メモ>
冒頭の戦いで"世界を作り変える"と言い、魔法の世界を作り出したソーサラー
魔法の世界では、大王であるマヤを利用して魔法の力をタナトスの器に集め、それによってファントムの世界を作ろうとするファントムがソーサラーの正体。マヤがその世界の住人としては例外的に魔法を使えない故に、溜め込んだ魔法の逆流で魔法を人々を殺そうとさせる…という展開は面白い。が、ソーサラーの暗躍が半端にしか描かれないので、どちらも魅力が半減しているというか。
物語の展開のキーとなる少年のシイナ。母親が魔力を得るために連れ去られ犠牲になったという展開は、タナトスの器に白骨化して交じっているという展開も含めショッキング。シイナの思いや行動が物語の展開となり、彼の言う事を晴人が信じた事から、物語が進んだ事を考えると、レギュラーキャラを抑えても、もっとそこのところを掘り下げても良かったのでは、と思ってしまうもので。母親についてのショッキングが部分は、元の世界のほうでは母親と一緒に過ごす姿で安心できるのはライダー映画の優しさか。マヤも、元の世界では妻と赤子がいる男性になっていたのだが、そのシーンはいい。
しかし、小ネタが多いとはいえ、マヨネーズは水の中から釣って捕まえるというのはやりすぎじゃないのか?子供には楽しく見えるのだろうか心配になってしまった。