烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE

テアトル3、評価★★★★
春先恒例となった戦隊VS映画。
新たな強敵がどこからかやってきて、それに対する為に2つの戦隊が…という基本的なストーリーはパターン化されたものではあるけれど、本編でも明かされているトッキュウジャー達が本来は子供であるという事に対し、戦闘を経て強くなっていったキョウリュウジャー達が大人としての存在を見せる展開が素敵。そして、それぞれの戦隊の力が戦うのに必要となる設定も共闘を自然にするだけでなく、盛り上げる為にもいい効果となっていた。
大人としてのキュリュウジャーの象徴という事にもなるのだけど、キングであるダイゴの存在感は素晴らしい。物語を進める中で、とにかく安心できるキャラクターであるのは間違いない事を改めて確認した。
映画仕様という事で戦闘シーンもスケールアップなのだけど、2つの戦隊の掛け合いや共同での攻撃はワクワクできるもの。中盤の戦闘において、それぞれの戦いを折り返しの坂を下る長回しで順に見せていく演出にはちょっと感動した。
コンパクトな尺でワクワクの詰まった期待通りの作品に仕上がっていて満足。<以下核心メモ>
途中の巨大ロボ戦で最強モードを見せてしまっていたけど、そのせいかクライマックスでの巨大デビウス戦はロボット無しでの戦闘になっており意外性のある面白さになっていた。その前に、2戦隊の他にシャドーラインの幹部も助っ人として加わるのだけど、ネロ男爵だけが名乗りをしたり、決めとして背後にある煙が真っ黒だったりと芸が細かいのもポイント。
トッキュウジャーが子供の姿になるのはどういう事かと思っていたが、クロックシャドーの力で幼くなっていたという展開で納得。そして、その力を長く受けてしまったキョウリュウゴールドが赤ん坊になってしまったのは面白い。そして、その面倒を見るのを戦いよりも優先させるトッキュウ6号もまたらしさが出ていて面白かった。
あと、キョウリュウジャーの仲間を呼ぶのにラッキューロキャンデリラが活躍していたというのも、ビデオ版の事を踏まえても納得の展開というところか。