2010年

未見の作品としてレンタル。
キューブリック監督、アーサー・C・クラーク原作の「2001年宇宙の旅」の続編として製作されたそうな。まぁ、原作はクラークが書いているし。
「2001年〜」が観念的で映像美に溢れるものだったけど、今作はSFとしての色が強い。前作にも登場したフロイド博士が主人公として出るのだが、舞台となる木星近辺まで行くソ連の宇宙船のデザインがシド・ミードという事でもその目指すものは別物という事で。あと、地上のシーンが多いのも前作とのギャップを感じるところかなぁ、と。その分、地に足のついた話という感じはするけど。
物語の中で、重要な要素の一つとなるのが米ソの緊張関係。その緊張関係をふまえてレオーノフ号内でのドラマがあるのだけど、やはり冷戦後に見ると古さを感じずにはいられない。但し、その構造があるからこその物語の結末でもあるのだが・・・。
難解で絵画的な前作に回答をつける・・・という意味ではいいのかもしれないが、今となっては「こういう映画もあったんだ」くらいのスタンスで見るのが妥当かと。
2010年 [DVD]