戦艦大和

未見の作品としてレンタル。
東宝の制作で、1953年の公開だとか。戦艦大和の最後の出撃を、その作戦発令直前の乗組員達の描写を交えて描いた映画で。
日本全体が特攻覚悟の時世の中で、出撃で死ぬ事への疑問等を描いているのは戦後という時間のおかげか。前半で、士官や一般兵の人物をスポットを当てつつ描いていたのが、いざ戦闘シーンとなると、何の感情移入もなくバタバタと死んでいく様は壮絶。さらに、死体となったものへの扱いのひどさも描かれたり。
制作会社と制作年を考慮し、特撮はボロボロかと思ったけど、想像以上の大和の迫力で。かなり大き目の模型を浮かばせての撮影は、なかなか実感があるもので。更に、艦側面の大規模なセットを使っての撮影は、ただただ驚くばかり。
出演に、藤田進や高島忠夫といった知った顔がいたが、高島忠夫があまりにも若くてはじめは気付かず。
単なる戦記ものとしての扱いかと思ったけど、戦後の早い時期に戦艦大和というものを描いた作品として、予想以上に楽しめてよかった。
新東宝名画傑作選DVD-BOXI 太平洋戦争編